2023年は2月ぼかし肥料を撒いて、それ以降施肥はしていません。
SNSで何度か表明している通り、これからは自然栽培を目指していきます。

今回は「垂直縛りの効果」について書いていきます。

結論から言えば、びっくりするほど効果あります。
ご興味ある方は、是非最後までお読みください。

百聞は一見に如かず、という事でまずは写真を見て頂きたいのですが、前提として以下条件で植え付けしました。

植え付け条件
・10月7日、同品質のSHジュエルを4つ植え付け
・3つはほぼ無剪定
・1つだけ垂直縛り
 →植え付け時に主軸候補を4つに絞り、他不要枝は切り捨てた

これにより、同品質の苗にどう紅葉の差が出たか見てください。

垂直縛りの効果

如何でしょうか。
説明するまでもなく、最後の垂直縛りの苗だけ緑のままです。他はすでに紅葉真っ只中なのに比べて、よーく見ると、ようやく今頃紅葉が始まった様子が見てとれます(11月23日現在)

これがどういう意味を示すのか?
単純に、垂直縛り苗は他3つと比べて生長を続けていた、という事になります。

理由は主軸を4本に絞り、真っ直ぐ仕立てた事で、生長ホルモンのジベレリンが活性化し、根から茎へ、茎から根へ、と植物ホルモンが上下しやすくなったのでしょう。水が流れるのも同じ原理ですが、水路が何股にも別れているよりも、真っ直ぐで太い水路一本の方が水圧が強くなります。

紅葉する理由

逆に盛んに紅葉している3つの苗は、すでに生長過程を終え、冬支度に入っています。
そもそも紅葉というのは、厳しい冬を乗り切るための冬支度。冬は極端に光合成効率が落ちるため、木は葉に残った養分を樹体内に取り込み、葉を落とし、冬を乗り越えます。

その過程で葉が緑色に見える色素であるクロロフィルの分解されるため、残った色素の黄色だったり赤だったりが葉面に表れてくるわけです。

つまりこの3つは既に生長が止まっています。

来年以降は…

上記の理由から、垂直縛りは遅くまで生長をし続けるという事が分かりました。
期間的に見てもそうですが、単純に生長活動の質、内容的にも、従来の栽培より効率が良いと思われます。

何と言っても幼苗時は主軸作りがメインの仕事です。ここで無駄を省き、植物ホルモンが流れやすい環境を作ってあげる事で、来年以降の生長への期待が高まります。

今後は残り3つとも垂直縛りしたいのですが、今回のような顕著な生長差が確認出来なくなるため、検証を兼ねてこれらの生長過程を見ていこうと思います。

来春がメチャクチャ楽しみなりました。

感想

私はDOHO STYLEを学び始めてまだ2ヶ月弱の素人ですが、いきなりここまでの差が見られるとは思いませんでした。これが単に個体差なのか、たまたまなのか、と思い道法さんに確認しましたが、これが垂直縛りの効果との回答でした。

来春あたり生長の差が見られればいいなー、と漠然と半信半疑でしたが、まさか植えて2ヶ月目の秋にここまで差が見られるとは思いませんでした。

今まで何百本も植え付けしてきましたが、このひと手間がすべてに勝るものだと、今は悟りが開けたような、なんか感動を超えた感覚を覚えました。

とは言え、垂直縛りもただ縛れば良いというわけではなく、植物ホルモン、生態に基づいた考えてを持って縛らないと効果は薄れると思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。