2024年、今年から無肥料です。
去年2月にぼかしを施肥したのが最後。肥料を使わない分、植物の事を観察し理解する。どうしたら元気な状態、発芽と結実のバランスが良い状態になるか。

今年は植物ホルモン活性化を意識した自然栽培にチャレンジ1年目です。

ピンクレモネードの剪定解説

さて、今回は大人気のピンクレモネードの剪定について少し書いてみようと思います。品種によって枝の出方が全く違うのですが、共通しているところは多々あります。その辺を意識してやっていきます!

今は3月中旬、剪定適期ではありますが、ほとんどの方は剪定も終わりもしくは終わりに近づいているのではないでしょうか。

ということでちょっと遅れての情報発信ですが、宜しければ最後までお付き合いください。

当園のピンクレモネード

まずはウチのピンクレモネードの紹介ですが、ウチのは地植えで丸4年立経ったくらいだと思います。(正直細かく覚えていませんが汗)

こんもり枝も多く蕾も沢山、毎年元気に育っています。ハイブリッドとは言えラビットアイ色が濃いのでしょうか、去年の猛暑も問題なく乗り切りました。

問題といえば、元気な株でもやはり隔年結果癖があり、当たり外れも日本全国のブルーベリー農家と同じ流れです。他が当たればウチも当たり、逆もまた然り、という感じです。

あと去年は灰色かび病が多発しました。これは花殻が落ちずに茶色く汚れた状態で長くぶら下がっていると頻繁に発症します。花がついている枝先がカビっぽくなってきて、幼果もほとんどがポロリと落ちてしまいます(これは受粉不良が原因かもしれないが)。更に葉先も色が変わったりと悪影響があります。

また、灰色かび病は植物体内で越冬してまた活動を始めます。なので今年は念の為カリグリーンを用意しています。なるべく使いたくはないのですが、連年になるのであれば軽くやってもみようかな、とも考えています。

剪定のポイント

ようやく剪定の話ですが、個人的にピンクレモネードの剪定は簡単だと思っています。ただし他の品種より圧倒的に芽が多いので小枝が沢山でる関係で手数がかなり増えます。

今年、私が意識しているポイントをまとめます。

■太くて長く、概ね15センチ以上の色が良い、見た目が元気な枝を残す。

>上記を逆説的に言えば、それ以外の枝は除去する。一般的に短い、細い枝は除去する、と良く目にするが、それだと中間サイズの枝の処理に戸惑ってしまう。もったいないと思った瞬間から残す枝がどんどん増えていくが、これが問題になる場合もある。元気な枝だけを残す、という理由は病気にならないように少数精鋭にしようという意図がある。勿体無いからと能力不足の枝に養分を使うより、有能な枝だけに集中的に養分を使ったほうが有効的と思われる。なぜなら有能な枝は溜まった養分を使ってまた良い枝を吹かせてくれるから。中途半端な弱い枝を残すということは、収穫量もあがるが、病害虫にやられるリスクもあがるということになる。ダメージをうけると隔年結果や他へ伝染したりと将来に負債を残すことになる。虫は弱った枝に集まってくる、ということを忘れないようにしよう。

■枝先は一本にまとめる

 >これはDOHO STYLEの技術だが、理にかなっている。枝先は一番養分が溜まってくる場所であり、その養分の量が果実の質を左右する。道法さんがよく言われるのが配管抵抗。枝先が1本であれば100%の養分が行き渡る。枝先が2本になっている場合、それぞれに行き渡る養分は50%50%ではなく、40%40%となる。つまり単純に1/2のクオリティではなく、それ以下のクオリティになってしまう可能性が高いということなのだ。

というわけで↓青のラインでスパッと切る。特にピンクレモネードはこの二股枝多いですね。

私は質より量!ジャムを作るためにやっている!という場合などは、もちろんそれはそれで正解です。が、それでも着花量をコントロールしないと株は弱ります。

■長い枝を作る

 >ピンクレモネードは短果枝が無数につく品種。それら不要枝はどんどん間引いていき、一本の長い枝を作れば生きた枝になり良い果実もとれる。更に芽数が多いのでピンクレモネードは車枝になることも多いが、この場合もひとつの長い枝に仕立てあげる。

■葉果比は7:3

 >これはひとつの枝に残す葉っぱと果実の割合。最低7:3を意識し、可能な限りそれ以上を目指す。(9:1とか)上記の処理をすると、理想の結果枝ができる。逆は着花過多。

■切りすぎない

 >これも大事なこと。大胆に切れば俺すごいでしょ?という風潮が若干あるブルーベリーの世界 in Japan。収穫目的の成木では切り過ぎると味が落ちるということだけ簡単に言っておこう。これは植物ホルモンを勉強すると理解できる。必要以上に樹形を気にしたり、風通しをやたら気にする必要は無い。切るには自分なりの理由があるべきである。

なので、例えばこの内向枝↓も切らない。元気なシュートなのでこのまま残します。

■切り戻し剪定

 >強い結果枝が出ない、木肌の悪い枝ばかり、そういう場合はそれらの枝の付け根で切ってあげる。
↓写真のような枝は元気もないし、良い花芽もない。残すとマイナスの要素しかないのでしっかり根元で切ってあげる必要がある。

ということでポイントを6つほど上げたが、一言でまとめると、元気な枝を残す、ということに尽きる。元気な枝があれば、養分も効率良く生成され、病害虫にも強くなり、美味しい実も採れる。

まとめ

色々書きましたが、とは言え私が100%正解で他は間違っています、と言っているわけではなく、今の私のスタイルはこうです、という意図で書いてます。(まだまだ私も勉強中です)

投稿した後に、あれ書き忘れたー!、なんてものも出てきそうですが、今回はとりあえずポイント6つです。

これはピンクレモネードだけでなく、全般に言える内容なので、参考になった思われる方は、やってみて頂けると幸いです。

最後までお読み頂きありがとうございました。