2024年、今年から無肥料です。
去年2月に、ぼかしを施肥したのが最後。肥料を使わない分、植物の事を観察し理解する。どうしたら元気な状態、生長と結実のバランスが良い状態になるか。

今年は植物ホルモン活性化を意識した自然栽培にチャレンジ1年目です。

今回は地植えの株間、適正距離についてお話しします。

地植えの適正距離(ラビットアイ)

端的に行ってしまえばその人の栽培スタイルや事情によって適正な株間は変わりますが、それだと何も話の中身が見えてこないので、自然栽培をベースにザックリした理想を言うと、ラビットアイでは3~4mの株間が適正距離だと思います。

ラビットアイは成木になると3mを当たり前のように超えてきます。その枝先に果実が付いたら枝がしなって横に倒れてきます。仮に株の中心にある3mの枝が45度に開くように倒れてくるとしたらザックリ幅1.5メートル、反対側にも別枝が開くとしたら直径で幅3mをとることになります。この例えはちょっと大げさかもしれませんが、逆に言うと背の高い枝はなるべくしなるように持っていかないと収穫が難しくなります。

他にも用意する主軸の数がそもそもハイブッシュの2倍近くある上樹勢が強いため、自然栽培で美味しい実を収穫しようとすると樹冠で2~3m幅を見た方が良いと思います。さらにその周りを人間が収穫するためにグルグル回るわけですから、樹冠と通路を合わせて、やはり3~4mの株間が無理なく育てられる距離ではないかと考えています。多くの人が来園してすれ違うことを考えると5mとっても良いかもしれません。

地植えの適正距離(ハイブッシュ)

当園のハイブッシュはまだまだ立派な成木とは言えないですが、ハイブッシュはラビットアイよりも矮小なため、ハイブッシュの適正距離は3mではないかと推察します。

もちろん広いにこしたことはないと思いますが、確実にラビットアイより株間は狭くてもいけます。生長もゆっくりなため、狭く植えてもすぐに困ることはなさそうです。

趣味で限られたスペースに多品種植えたいという場合は、最悪2mでもなんとかなるんじゃないかと思っています。

当園のレイアウト

当園では最初の植え付けを2017年11月に行いました。今栽培7年目に入って色々後悔している面もあるのですが、当時知識の無い私は欲張りで、5号ポットのラビットアイを7畝に200本植えるという凶行にでました笑(株間は1.5メートル、畝間1メートル、畝幅もおよそ1.5メートル)

上記の適正距離の1/2以下の距離感ですね(笑)

図にするとこんな感じ
株間1.5m

密植の弊害

そんな植え付けの距離感でも2022年の5年目まではギリギリ良かったんですが、問題は去年から収穫量が減りました。

猛暑だったせいもあると思いますが、そもそも距離が近すぎると、隣の株に触れた際に抑制ホルモンのエチレンが活性化されて、お互い生長が止まってしまいます。
上には伸びるんですが、上に伸びても収穫し辛いし、横に倒しても隣の株にかぶさってしまいます。むしろ被さり合い状態になる。

そして一般人の身長の範囲に実がほとんぼなくなる、という株もちらほらありました。こうなるときついですね。

当園ではハイブッシュも同じレイアウトで、5年目ですが、こちらはまだ隣に触れることなくギリギリいけてます。株と株の間を通り抜けることはできませんが、まぁラビットアイより小振りなので圧迫感もあまり無いし、という状態です。

狭く植えてしまった場合の株間の対策

ラビットアイも6年目くらいになるとだいぶ大きくなるので、それを見据えて最初から3~4m間隔で植えるのが理想ですが、私は先日1株飛ばしで伐採し、3mの距離を作りました。
長年育ててきたブルーベリーを株元から切るのは寂しかったですが、これで残った株は伸び伸びと生長してくれるはずです。やってみるとスッキリして、伸び伸びしたブルーベリーの未来が見えた気がします。

伐採前
伐採後

営利栽培で地植えをスタートする場合はこのようにあとから間引くのも手ですね。最初から3~4m間隔だとひと株の収穫量が少ないので、最初5年間は1.5~2mの株間で植えて後から間引いて本数を1/2にする。

ちなみに私は切り株にしたラビットアイにピンクレモネードを接木しています。本当はハイブッシュを接ぎたかったんですが、時期が遅すぎて穂木がありませんでした。

このように切り株にしたラビットアイはこれから接木遊びに使えます。でまたモッサリ邪魔になったら切る、というのを繰り返していきます。

もちろん抜根しても良いのですが、土が減るし体力使うのでこの方法を選択しました。

なので今年は収穫量がガタ落ちになりますが、同時にキッチンカーの強化と受付のリフォームもやっていますので、来客数を制限し顧客満足度を上げる方向で行こうと思います。

最後までお読み頂きありがとうございます。