2024年、今年から無肥料です。
去年2月にぼかしを施肥したのが最後。肥料を使わない分、植物の事を観察し理解する。どうしたら元気な状態、発芽と結実のバランスが良い状態になるか。
今年は植物ホルモン活性化を意識した自然栽培にチャレンジ1年目です。
接木が自然栽培に必要なワケ
今までブルーベリー栽培をしてきて大きく感じた事は、ラビットアイはほぼ放置でも育つけど、ハイブッシュは比べて栽培が難儀である、ということ。これが一番の不満。特にオールラビットからスタートした私みたいな人間にとっては特にそう感じてしまう。ハイブッシュの方が品種が多い分選ぶのも難しいし、全体的にそもそも生育が悪い(特にサザンハイブッシュ)
しかし、美味しいのは圧倒的にハイブッシュ。そこで、ラビットアイを台木にしてハイブッシュを接ぎ木すれば栽培が容易になるという事。もちろん接木は接木で奥が深く、成功と言えるまでは丹念に芽かきをしたり接合部がずれないように長い間、こまめに気にかけてあげなければいけない。
しかし接木をマスターすることによって、ひと株でも品種を増やせるし、体力削って植え替えをする必要もない。そもそも植え替えすると連作障害があるし、収穫までの年数が3倍くらいかかる。
そして接木には目的によって技の種類があるが(切接ぎ、腹接ぎ、芽接ぎなど)、それらを駆使して株をコーディネートする感覚で接木する事ができる。
つまり遠回りな表現だが、自根だと窒素肥料でブーストしないと正直厳しい場面が多いのに対して、接木であればラビットアイ台木がブーストになるのであえて肥料を施さなくても良くなるという事。
別記事で紹介しているが、現に無肥料栽培で接木スパルタンが1年で170センチにまで生育している株も存在している。そして元気な蕾も多数あり、2年目から美味しい果実が収穫出来そうな状態である。
自根スパルタンが170センチになるまでどれくらい掛かるだろうか。接木の有用性は明らかである。
ちなみに私はハイブッシュを始めた当初、難しいとされているミスティやサミット、観光農園には向かないサンシャインブルー、ジョージアジェムなどを多く植えてたが、サミット数株を残し、他はすべて撤去した。サミットだけはまだ自根で栽培することが諦め切れずに挑戦している。(早くやめたほうが営利的には合理的だが、趣味も兼ねているのでやっている)
前置きが長くなったが、樹勢の強いラビットアイにハイブッシュを接ぎ木する事によって、株自体に馬力が出て、美味しいけど貧弱なハイブッシュも無肥料栽培が可能になるのではないかと考えている。特に上記のミスティやサミットは自根ではほぼ無理だが接木で上手くいっているケースを時々見かける。
もちろん、自根ハイブッシュでの無肥料が不可能とは言わないが、接木の方がより可能性が広がると思う。特に収穫量が上がるのと品種選定の幅が広がるのが大きな利点ではないだろうか。
今年仕込んだ接木
この写真は地植えホームベルを1月に移植して、2月に練習でスパルタンを接木したもの。
本来移植後は1年休ませて、接木は翌年にした方が良いと言われるが、どうせ花を咲かせない、発芽を誘引する剪定をするなら、接ぎ木してスパルタンの芽を誘発させられないものか?という好奇心が勝り色々仕込んでみた。
切接ぎ数本と、去年伸びたシュートを横たわらせ、弓なりの頂点に腹接ぎ1箇所、同シュートの基部に1箇所、その間に1箇所と仕込む。これは発芽ホルモン、ジベレリンの関係性を見てみたくてのテストだが、もちろんこれは移植したばかりの株なので、移植してない株にもこの後同様に仕込みをする予定。
これで接木のパターンと移植の影響を確認できるはずであり、これで弓なりのシュートから結果母枝をだせれば、将来結果母枝を増やしたい時に使える事になる。
他にもあまり手が回らずに放置気味にしている畑があり、そこはラビットアイが数百本植わっているが、どうせなら接木の練習を兼ねてハイブッシュに変更しよう、という事で多数株接木してみた。
↑ホームベルを地際で切り、
↓スパルタンを接ぎ木した
放置気味の圃場でも接木が上手く行けば、もっと見回りもするだろうと自分自身の興味を向ける意味もあり、また収穫するにしてもラビットアイよりハイブッシュの方がおいしいし数が少ないのでやる気が起きる気がして。
さて、今年は初めて地植えメインで接木をしたが、やはり鉢植えに比べて数倍難しい。作業する態勢も低くなりがちな為思いの外疲れるし汚れる。
そしてゴツゴツした枝が多いので、縦に切り込みを入れても形成層がもれなく曲線になってしまい、接木の芸術点が下がる。(私の満足度の事)
枝数で200回はやったと思いますが、結果50%成功したら嬉しい。
どうなることでしょう…
また忘れたころにブログ続投します。
最後まで読んで頂きありがとうございますm(__)m
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