2月4日いすみブルーベリー振興会さま主催の剪定講習へ参加させて頂きました。

講師はブルーベリー協会副会長の遠山さんです。

私は部外者のひとり参加でしたが、いすみ市には何かと縁があります。当園で販売しているブルーベリージェラートはいすみ市にある高秀牧場さんで作ってもらってますし、インスタでもいすみ市のワイズファームさんとは良くしてもらっています。さらに以前苗を買いに来てくれてたお客様もいらっしゃって、なんともビックリな再会も果たしました。

講師の遠山さんも初めてお会いしましたが、ずっと前からSNSでは応援してくださっていて、一度お会いしたいと思っていました。

そんな(勝手に)馴染を感じている人たちに会いに行こうと、片道1時間30分、千葉県の南部、いすみ市へ行ってきました。

剪定講習1件軒目

この日は2軒のブルーベリー園を回って剪定講習をしましたが、1軒目はまだ植え付けして2~3年目くらいの小さいラビットアイの圃場でした。ここで驚いたのが、この圃場が水田からの転換地であり、私の憧れの杉皮培地栽培をやっていた事です。初めて生で見ましたが、めちゃくちゃうらやましいです。今はバイオマス燃料に使われる需要が増えている事もあり、杉皮は中々手に入れることができません。水田にこんもり1.5メートル幅の杉皮畝を作り(高さ50cmくらい?)、そこにラビットアイを植えていました。(写真撮るの忘れました。)

私も講師の遠山さんもうらやましいな~、と話をして、杉皮の話でちょっと盛り上がりました。

剪定は遠山さんがパチパチ主軸を残すように教えてながら切っていきます。ここでは主に主軸を残して樹形作りのための手始めの部分を教えて頂きました。

剪定講習2件軒目

次に向かったのは10年以上の成木が並ぶ園地です。

ここでは大きくなったラビットアイに高接ぎされたブルークロップ(台木フェスティバル)の剪定を見ることが出来ました。

遠山さんいわく、ハイブッシュは上へ伸びる枝に良い実がつく、ラビットアイは横に伸びる枝に良い実がつく、との事。私も言われるまであまり意識していませんでしたが、思い当たる節があります。はみださんもラビットアイは元気な枝より少し弱い枝の方が味が良いと言っていました。

ラビットアイは樹勢が強いので縦に伸びる枝は生長ホルモンが優先されて味が落ちるのかもしれません。(もちろんケースバイケース)逆に横方向に伸びる枝はそれが薄れてちょうど良い塩梅になるのかもしれません。分かりませんが…。

他にも、葉っぱの枝を残す方法やCODIT論に習った切り方、ラビットアイとハイブッシュでの扱いの違い、背が高くなった枝の対処法、中耕の方法、施肥などを教えて頂きました。

接木モンゴメリーの見学

剪定講習後、親切にしてくださった片岡さんの農園に寄る事になり、ここでも成木のブルーベリーを見学させて頂きました。

片岡さんのブルーベリーはどれも立派でキチンと杯状に仕立てられています。

中でもティフブルーにモンゴメリーを接ぎ木した株がたくさんありましたが、これには感激しました。ウチの圃場でも無くしたいくらいティフブルーが乱立しているので、良い気づきももらえた気がします。ちなみに振興会の方々は自根でもモンゴメリーを大きく育てています。個人的にモンゴメリーは美味しくて好きなんですが、栽培に関しては割とデリケートでハイブッシュ寄りの弱さを感じています。遠山さんもモンゴメリー栽培が上手くいかずヤキモキしているとおっしゃっていました(笑)

私の印象ですが、この振興会の方々はモンゴメリーが割と主力でモンゴメリーと相性が良いように感じます。

↓これは接木から2年経過後の株です。
やはり台木が良いと生長が違います。

春に余裕があったら、当園でもモンゴメリーの接ぎ木をやろうと思います。

盛り上がったランチトーク

その後、嬉しいことに役員さんにお昼に誘って頂き、おいしいパスタもごちそうになりました。

おしゃれなレストランでのランチでしたが、(遠山さんと私含め)8人でブルーベリーの話一色でした。これだけ大勢で”ブルーベリーだけ”の話をしたのは初めてだったので、とても新鮮で楽しかったです。と同時にブルーベリー仲間が近くにいる事がすごく羨ましく思いました。

遠山さんの50年のブルーベリー栽培の経験を中心に話が盛り上がりましたが、やはり経験に勝るものはないな、と痛感しました。私も最近少し人に副業ブルーベリーを教えるお仕事をさせてもらっていますが、もっと経験も必要だし、人脈も必要だと改めて感じました。要はブルーベリー栽培の基本と応用を理解したつもりでも、サラウンディングスで雲泥の差があるのです。例えば下草の話、苗屋さん情報、どこそこの園のブルーベリーの話、品種の歴史、海外のブルーベリー情報、ブルーベリー栽培者のコミュニティやこなしてきた事、ミノムシ、イラガの新しい対処法も教えて頂きました。

これらをカバーするには愚直に栽培を突き詰めることも大切ですが、もっとコネクションを持つことも大切になってくると感じています。

週末しか畑仕事ができないために、今まで中々外に出られませんでしたが、もっと手を抜こうと最近は考えています。もちろん必要なことはやりますが、ネット情報やまわりに踊らされて必要以上に手を加えている事もあるはずです。それらを省エネ化していく事で、今年はもう少し時間を生み出そうと思います。しっかりやる圃場、手を抜く圃場、実験するための圃場など、場所によっても力の入れ具合はわけても良いと思っています。

そうして作った時間で、今年は色んな人に会う時間を作りたいと思います。ブルーベリーの事をある程度知ったつもりでも、人に会うと改めてまだまだだと思い知らされます。

まだまだ勉強しないとですね(汗)

ということで今年はETCカードを作ります。(今までなかったんかい!!)

神奈川、山梨、岩手、茨城、と今のところ予定を入れていますが、行ければもっとお出かけしたいかな。

最後まで読んで頂きありがとうございました。